BACK NUMBER
Macで文字デザイン
コンピュータ時代の文字づくり
ISBN4-7661-1107-9 C3070
著 者 成澤正信
定 価 2000円(税別)
発行所 株式会社グラフィック社
102-0073
東京都千代田区九段北1-9-12
電話03-3263-4318
FAX03-3263-5297
本書はパーソナル・コンピュータや、専用組版システムでもちいられている、できるだけおおくの電子活字を収録したいという、単純かつ明快な欲求から出発しました。それは書籍形成法(タイポグラフィ)の基本が、活字見本帳にはじまり、活字見本帳におわるからです。すべからく書籍形成法とは、活字見本帳から出発するといっても過言ではないでしょう。つまり見本帳なしで文字組版をすることはメニューをみないで、レストランで食事を注文することによく譬えられるほどです。
もちろん本書は電子活字そのものを販売したり、広告するためのものではありません。ですから比較や検討に役立つように、すべての書体が同一のフォーマットで展開されています。
また仕立ては地味ですし、奇をてらったデザインや、華美な装飾はもちいておりません。ここでかたっているのは文字であり、文字活字そのものなのです。
『和文電子活字綜合見本帳』には、742種の和文書体と、485種の仮名書体が収録されています。
それはまるで百花繚乱、あざやかに咲き誇る花のように、絢をきそっています。
あなたはどのように、これらの電子活字の花園を愉しまれますか。
●収録書体の開発・販売会社
アドビシステムズ株式会社 アルプス電気株式会社 株式会社イワタエンジニアリング 有限会社エヌフォー・メディア研究所 キヤノン販売株式会社 ダイナラブ・ジャパン株式会社 大日本印刷株式会社 大日本スクリーン製造株式会社 凸版印刷株式会社 築地電子活版 株式会社ニィス 日本活字工業株式会社 日本リテラル株式会社 株式会社ピー・アンド・アイ 株式会社フォント・トゥー 株式会社フォントワークスジャパン 富士通株式会社 株式会社モトヤ 株式会社モリサワ 株式会社リコー リョービイマジクス株式会社 株式会社ロジクス リサーチ インスティチュート
和文電子活字綜合見本帳
組版工学研究所編集
B5判 304ページ 並製本 単色印刷
定価:本体2700円+税
株式会社 朗文堂
160-0022 東京都新宿区新宿2-4-9
telephone 03-3352-5070 facsimile 03-3352-5859
http://www.ops.dti.ne.jp/~robundo/
●フォント1000参加規定
・参加者のオリジナルフォントであること
・指定の字種全てを制作。各自でTrueTypeフォントまで制作。
・参加料/カタログ、CD製作費として¥50,000を予定(最終参加者数により変動有)
・第一次締切/1999年12月31日
・販売開始/2000年4月1日
・受付、販売、使用者登録は参加者が直接行い、事務局にて集計。
・収録全フォントの一括受付、販売、使用者登録は事務局が行う。
・販売後、フォントベンダーからの販売を拘束しません。
・「フォント1000」予定使用権料
全使用権料(20書体収録したとして)/¥100,000
1フォントのみの使用権料/¥10,000
●参加申し込み及び問い合わせ
フォント1000事務局
441-8011 愛知県豊橋市菰口町1-43 味岡伸太郎
Tel. 0532-32-4871 Fax.0532-32-7134
BXI04312@nifty.ne.jp
CD-ROM for Macintosh and Windows
「人間と文字」
収容字数 203文字
所収写真数 約300点
静止画番組 約90分
税抜き価格 5000円
Man and Writing CD-ROM Exhibition
CD-ROM「人間と文字」
監修:矢島文夫/田中一光
モリサワ・タイポグラフィ・スペース
6月3日〜8月10日
10:00〜18:00日曜祝日休館/入場無料
本書は非売品ですが、送料実費にて頒布していただけるそうですので、ご希望の方は下記までお問い合わせください。
■もう少し詳しい情報はこちら
■『鈴木勉の本』に関するお問い合せ先
(有)字游工房 鳥海または片田まで
〒169-0075 東京都新宿区高田馬場4-16-9 ケイワビル201
TEL:03-5389-7756 FAX:03-5389-7758
E-mail:mt-tori@pa2.so-net.ne.jp
そして、必要な外字の殆どは漢字だ。素人のユーザーが高品質なアウトラインデータを作るのはむずかしい。いくつかの安価な外字作成ツールを見たが、高品質の漢字が作れるとは思えない。
しかし、これなら結構いい文字ができるかな?と思わせるツールを、PSフォントメーカーのフォントワークスが近日中に発売する予定だ。これまで自社フォントの開発用に使用していたシステムを外字作成に転用したと思われるこのツール、結構面白そうだ。
概要を見るだけでは明朝体データだけのようだが、この会社の基本書体であるクラシックシリーズ全書体のデータが提供されたら、最高だ。
また、この製品の「名称も募集」している。締め切りまで時間が少ないが、フォントが賞品となっている。
●応募期間
1999年4月15日まで
●応募方法
フォントワークスのホームページに掲載中の「外字作成ツール」の概要をお読みいただき、末尾の製品名応募フォームにてご応募ください。
●各賞と賞品
■最優秀賞 1名:フォントワークスクラシックセレクト5中低解像度版
■優秀賞 3名:フォントワークスATMフォントセレクト5
■佳作 5名:フォントワークスATMフォントセレクト1
さっそく作業にかかり、Illustrator からFontographer に1文字づつコピー&ペーストし、JIS の1区分94文字を1ファイルに保存する。この状態のデータを、stroke の st を Anito の後ろに追加し「Anitost」と名付けた。
全ての文字を Fontographer に移し終わったあと、このフォントデータのメッシュサイズ(文字データ各ポイントの位置基準となる細かさ)を決めなければならない。
Fontographer のデフォルトでは1000が設定されているが、1000メッシュよりは1024メッシュのほうがコンピュータの世界では都合がいいと判断(少し知恵がついたか)し、1024のメッシュサイズにした。ということは Illustrator上の100 ptサイズで6ptの太さの文字は、1024のメッシュサイズにすると61〜62の太さに相当するので、文字の太さも62に変えた。
あとは、線の末端と角を丸(Round)に設定、この数値でどんどん expand stroke していけば、丸ゴシック風の文字ができる……のならいいのだが、現実の書体デザインとはそんな単純なものではない。すべての文字を同じ太さで作ると画数の多い文字は黒っぽくツブレタ文字になってしまう。だから1文字ごとに線の太さを微妙に調整しすべての文字がそこそこ同じような黒さ(明るさ?)に見えるようにしなければならないのだ。
その微妙な調整をどうするか。従来の手で書いていたときのように1文字づつやるか? 最終的にはそのような調整も必要にはなるが、その前になにか良い方法はないだろうか? このアニト書体は、原字と呼ばれるアナログのデザイン原稿も作らないでここまでやってきたのだ。まだ他人が試みたことのない方法をやってみたい。
そこで二人は文字の画数を目安に太さを設定することに挑戦した。JIS漢字を総画数で分類した本を捜し出し、それを頼りに、すべての漢字をある画数までは基本の62、それ以上の画数の文字は58、もっと多いものは54と細くしていき expand stroke 作業をすすめた。
もちろんこんな大雑把な方法で書体の見た目の太さが完璧に揃うわけではないが、1文字づつ勘に頼って作業するよりは、手早くそしてムラなく調整できたと思う。
それまでアニト書体のデータは、実体のない中心線だけのデザインだったが、この作業により丸ゴシック書体の輪郭線がはっきりと見えるようになり、やっとアウトライン・データと呼べる形になってきた。
Anito の後ろにexpand の ex を追加し「Anitex」と名付けたこのデータが完成したのは1991年の11月。Fontographer は英語版しか存在せず、マニュアルの解読に悩まされ「こんど生まれてくるときは、しっかり英語を勉強しようね」と言いながらの作業だった。
●「墨東99」は5、6年前にリデザインし完成した墨東ファミリーから最も太いものを選び、すべてのキャラクタにカーニングペアの設定をしたものだ。1991年の墨東は、当時としては画期的な1文字ごとに幅と字送りが違うプロポーショナルフォントだった。カーニングペアの設定も実現したかったのだが、その膨大な労力に挫折し、そのまま発売してしまった。
カーニングペアとは、プロポーショナルフォントでも完璧にはいかない文字間の不揃いを無くすために施される2文字の間隔設定だ。たとえば LTD と文字が組まれた場合 LT のアキと TD のアキは、LとT のアキの方が広く見えてしまう。それを改善するために、 Lの次にTの文字が並んだときは字間をこれだけ狭くする、という2文字ごとの情報なのだ(高品質な欧文フォントにはきちんとカーニングペア情報が含まれている)。
そのカーニングペアをすべてのかな文字に設定したのが、「墨東99」と「墨東くずれ」だ。文字の組み合わせ数を想像すれば判って貰えると思うが、えら〜く手間がかかった。
●「墨東くずれ」は、フォント名から判るように、文字の輪郭を崩してちょっと違う味付けをした書体。太さや、プロポーショナル & カーニングペア情報は、墨東99と殆ど同じだ。
両フォントとも、DTPソフトウエアのカーニング設定を利用することで、フォントデザインの特徴を最大限生かすことができる。しかし、CD-ROMパッケージ裏やWEB上のサンプル表示ではカーニング設定が生かされていないし、墨東くずれのカタカナが墨東99になっている(ヒド〜イ)。
フル・カーニングペア・バージョンの「墨東99」と「墨東くずれ」は、フォントパビリオン08 に収録されているのだが、他のデザイナーのフォントもたくさん入っていて6800 円だ。しかし、私のフォントだけが欲しい方は、オンライン販売のバラ売り(こちら)で購入してくれるとありがたい(1書体1000 円)。なぜならばCD-ROMの場合、私が受け取る印税が、オンライン販売方式の5分の1ぐらいに下がってしまうからだ(ハハハ)。
FONT WORLD EXPO`99
2月27日(土)〜3月31日(水)
午前11:00〜午後7:00まで 会期中は無休
デジタローグギャラリー
東京都渋谷区神宮前3-27-7
TEL. 03-3408-2494 FAX. 03-3401-5933
アクセス数、10万突破を記念してというか、「漢字エディットキット」も2.0 になったことだし、キャパニトL-教漢もバージョンアップ (Ver.1.1) することにし、Windows版も作ってみました。
●この日本語フォント(Ver.1.1) は、Acrobat4.0J で作成する PDFファイルに、埋め込み(Embed)が可能です。とはいっても Acrobat4.0J はまだ発売されていませんが(笑)。
●登録者に解凍用のパスワードをメールする方式も変更しました。今度は、登録した人にダウンロード用ページのURLをメールで知らせる方式です。どちらにしても、きちんと登録した人のみを私はキャパニトのユーザとして認めます。
モリサワからPDFファイルに埋め込み可能な「ニューCIDフォント」が発表されましたが、私のWebでは、埋め込み可能なTrueTypeフォント「キャパニトL-教漢(Ver.1.1)」を、本日から Mac・Win 両パソコンユーザに無料頒布を開始しました。
・このフォントデータの大部分はエヌフォー・メディア研究所の漢字エディットキット2.0 で作成しました。なにか問題がありましたら、ご使用環境と問題の起きるアプリケーションを明記の上、問題となっている症状をエヌフォー・メディア研究所までレポートしてみてください。ただし、解消されるかどうかは保証の範囲ではありません。
・また、Windows版の作成・ダウンロード用データに関して、兵庫県の丸岡雅憲さんと東京の蛭田龍郎さんに協力していただきました。
二人でお酒を飲んで打ち合わせばかりしていれば、書体はいつまでたっても完成しない。これではマズイ。まわりの人達に二人で書体を制作していることは知らせてあるので、アニトがいつまでたっても完成しないと、単に酒を目的に二人でつるんでいるだけだと思われてしまう。
しかし、自分達で企画し何の見返りも保証されていないアニト書体の制作は、なかなか進まなかった。そこで二人が必死に考えた作戦が「ごほうびとしての海外旅行」だ(目の前にエサをちらつかせて目的の行動をさせるとも言うらしいが)。
ある段階までアニトの制作が進んだら、旅行に行って制作の疲れを癒し、また次の段階に進むのだ。初めてのごほうび旅行はたしか香港。そんなことで始まったアジアの二人旅が、フィリピン・韓国・マレーシア・シンガポールと巡った頃、アニト計画の第1期、Illustratorでの骨格制作はなんとか終了した。
1991年、熱燗が恋しくなる12月のその日、成澤と佐藤は久しぶりに二日酔いになるまで飲み続けた。
その間に、日本語PSプリンターNTX-IIJ (1989)や、日本語版Illustrator 88(1990)が発売され、巷では日本語のDTPが立ち上がり始めていた。
しかし日本語ATM(モニタ上でPSフォントを綺麗に表示するソフト)も、日本語TrueTypeもまだ実現しておらず、パソコンのモニタには相変わらずギザギザのドット文字が並んでいる時代が続いていた。
●OS別ヒット数
1位(51%) Macintosh PowerPC
2位(22%) Windows 95
3位(15%) Windows 98
4位(04%) その他
5位(04%) Windows NT
6位(03%) Macintosh 68000
7位(01%) DEC Alpha OSF1
8位(00%) FreeBSD
9位(00%) Solaris
・Macintoshを合計すると54%、Windowsの合計は41%です。
●ブラウザ別ヒット数
1位(45%) Netscape Navigator 4
2位(35%) Internet Explorer 4
3位(12%) Netscape Navigator 3
4位(04%) その他
5位(02%) Internet Explorer 3
6位(01%) Netscape Navigator 2
7位(00%) Internet Explorer 5
8位(00%) JustView
・Netscape Navigatorを合計すると58%、Internet Explorerの合計は37%です。CSSを利用してもっと文章の行間を広くしようと考えているのですが、まだNetscape Navigator 3を使っている人が結構いますね…(2月中旬から広くしました)。
●ページ別ヒット数(トップページは除外)
1位(197) フォント無料頒布の案内
2位(151) フォントの談話室
3位(101) かなロゴ・プレゼントの案内
4位(091) 書体関連リンクページ
5位(090) かな書体のページ
6位(089) 総合書体のページ
7位(079) かなロゴ・ダウンロードページ
8位(044) 欧文、その他書体のページ
9位(042) 下町フォント日記
10位(041) キャパニト登録完了
11位(028) はじめに
12位(025) キャパニト正規登録者のページ
13位(023) 佐藤章さん追悼
14位(022) 書体ウオッチャー最新号
15位(022) 書体ウオッチャー・バックナンバー
・年末の会社が休みの時期を含んでしまったため、普段よりはアクセス数が少ないようです。フォントの談話室がこんなに人気があるとは思いませんでした。フォント無料頒布のページまで来ても、登録完了するのは20%……Windows用のフォントも用意したほうがイイんだろうな。
ということで、今年もよろしくお願いいたします。