BACK NUMBER
1996/08/29〜10/31
北川さんは東洋医療で使う専門用語が、通産省が定めた現在のJIS漢字セットに含まれていないため、パソコン上で情報を共用することができず、検索・印刷・通信すべての面で困っていた。
その不便な環境を解決、そして東洋医学界で共通に使える標準仕様をめざし、多方面から資料や意見を集め数回の改訂後、今回の発表になったという。(資料:読売新聞10/04 夕刊)
とにかく専門用語辞書と約1800文字の外字アウトライン・フォント(平成明朝W3をベースにキヤノンの協力で制作)を一人の意思と決断で開発したのは快挙だ。
しかし、こうするしか方法が無かったのだ…。
外字の悩みは東洋医学界だけの問題ではなく、さまざまな業界で困っている。JISがいくら改訂されても、文字種についての不満はなくならないと思う。
結局はガマンしきれなくなった人達が、「北川外字システム」のような自分達専用の業界外字を作り始めるだろう。
文字種の選択とマッピングを業界内で決定し、ある程度の需要が確認できる業界外字なら、各フォントメーカーも参入してくるかもしれない。
「北川外字システム」は、Windous95版が近く完成するようですので、そのときに再度レポートします。
●問い合わせ先
北川 毅 quality@ppp.fastnet.or.jp
東京都大田区大森北6-30-15ツヅノビル4F 〒143
●美術の秋ということで書物に関連する入場無料の展覧会情報です。
ウイリアム・モリス展「書物の美と理想」
ケルムスコット・プレスと世界の三大美書
11/05〜11/25
東京・飯田橋 モリサワ・タイポグラフィ・スペース
TEL.
03-3267-1233
「工藤強勝・書物の仕事展」
300冊の造本装幀とコンセプション+創作白本の展示
11/05〜11/15
東京・銀座 王子ペーパーギャラリー
中央区銀座3-7-12
TEL.
03-3567-7790
そんな人達のために開発されたソフトが「f-GETTER」だろう。
この、モリサワフォントのアウトラインプロテクトを解除してしまうソフトは、いまのところダイレクトメール利用しての通信販売でしか手に入れられないようだが、モリサワフォントの使用許諾条件に抵触していると思うので、ここで入手方法を詳細にレポートはしない。
この製品には「ご注意 本ソフトウェアによって変更されたフォント及びそのフォントから取得されたアウトランデータはフォントの著作権及び使用許諾契約を侵害しない範囲においてご使用下さい。このソフトウェアの使用者とフォントのライセンス者(使用許諾者)との契約に関し、弊社は一切の責任を負いません。」と表記したシールが貼ってある。
使用するユーザに精神的負担を与える何やら怪しいソフトだが、すでに巷ではかなりウワサになっており、結構広まっていると思う。
モリサワ(写研も)は、過去に何度か悪質な業者に書体を違法コピーされヒドイ目にあっているので、アウトラインプロテクトは全く理解できない訳ではないが、そろそろアウトラインを解放してもいい時期なのではないか? モリサワフォントの不買(不使用)運動も起きかかっていることだし…。
最近耳にしたウワサでは、インストールプロテクトを外したモリサワのフォントを、顧客に頒布している出力センターも出現したらしい。
あまりに露骨なコピープロテクトは、違法業者を発生させてしまうし、全くプロテクトを無くすと、平気で違法コピーしたフォントで仕事をするデザイナーが増え、フォント開発する側はビジネスにならなくなるし、とても難しい問題だと思う。
●読売新聞 96/10/22 朝刊には、以下の記事がありました。
文化庁は「コピー・プロテクション」を解除するための装置や販売を規制する方針を固めた。早ければ次期通常国会に著作権法改正案を提出する。
今後の審議では、解除情報を雑誌などに公表することや、装置利用者にも罰則を適用すべきかなどが焦点になる。
CD、MD等のデジタル録音のSCMS解除装置も、規制する方向で検討する。
今週紹介するフォント「へた字7」は、読みやすいかどうか良く判りませんが、とても面白いビットマップ・フォントです。
柳澤一邦さんが制作した、このMacintosh用の丸漢ファイルは大阪フォントの外字扱いとなり、これをシステムに入れると、大阪フォントの一部の表示がへたっぽく変わります。
9、10、12、14ポイントでの表示が可能で、大阪18のビットマップフォントおよび丸漢ファイル(大阪16L1/L2 KanjiTalk6.0xに付属)をインストールしてあれば18ポイントでの表示も可能です。
このフォントは柳澤さんの<<< HOME PAGE yngsw >>>から無料でダウンロードできますので、一度自分のMacにインストールして遊んでみませんか? 見慣れた画面がとても新鮮に感じられますよ!
自分だけが使うパソコンには、自分だけのお気に入りのフォントを使いたいですよね。こんな気楽なフォントがもっともっと沢山あるとウレシイのに…!
今年の夏にLondonにあるLondon Transport Museum内のShopで UNDERGROUNDで有名な、Londonの地下鉄で使われている「New
Johnston」のオリジナル版「Underground Railway Block-Letter」をデザインしたEdward
Johnstonの作品を、解説なども含めて収録した400mm×545mmのケース入りの立派な本を売っているのを見つけました。
僕の購入したのは、限定150部中の55部目(9月2日購入)でしたので、お早めにチェックしてみた方がよいと思います。
<タイトル>
London's Handwriting
-- The Development of Edward Johnston's Underground Railway Block-Letter --
(London Transportの60周年、Edward Johnston没後50周年を記念
して、出版されたもの。)
<内容>
他のデザイナー、書体への影響も含めて、Underground Railway Block-Letterが、現在使われているNew Johnstonになるまでの過程における、Edward Johnstonの功績を記録したもの。(収録写真等からもある程度の内容が分かると思います)
<収録写真・フォントサンプルなど>
なお、写真等の名称はある程度の内容を示すためのものであり、正式なタイトルとは限りません。
P.6
Lincoln's Innの彼の部屋のspecial writing deskでのJohnston
P.7
Johnstonが2作目のカリグラフィーの本のためのノート-1
Johnstonが2作目のカリグラフィーの本のためのノート-2
P.8
3つのオリジナルドローイング-1
P.10
3つのオリジナルドローイング-2
P.12
3つのオリジナルドローイング-3
P.9
Underground Railway Block-Letter Medium 20 mm capital height
P.13
Underground Railway Block-Letter Medium 32 mm capital height
P.14
Eric GillのNorth Eastern RailwayのAlphabet 'g'のデザイン
P.15
Underground Railway Block-Letter Bold 20 mm capital height Underground Railway Block-Letter Bold 24 mm capital height
P.16
ARTS & CRAFT EXBITIONポスター
学校で講義をするJohnston
P.17
Underground Railway Block-Letter Bold 32mm capital height
P.18
ドュッセルドルフで教えるAnna Simons
P.19
Underground Railway Block-Letter Medium 40 mm capital height
P.20
Futuraの初期のデザインと印刷時のデザイン
P.21
Underground Railway Block-Letter Bold 40 mm capital height
P.22
LEAVE THIS AND MOVE TO EDGWAREポスター
]JohnstonのBold Letterの説明ノート
P.23
Underground Railway Block-Letter Medium 48 mm capital height
P.24
Johnstonの理論による可読な最も重いウェイトを示す範囲
的確なウェイトを見つけるためのJohnstonの試み
P.25
Underground Railway Block-Letter Medium 48 mm capital height
P.26
バスの掲示板のレタリング'Q' 'R'
P.27
Underground Railway Block-Letter Bold 48 mm capital height
P.28
Old 'Johnston Condensed' バスの行き先表示用アルファベット
P.29
Underground Railway Block-Letter Medium 57 mm capital height
P.30
写真拡大による問題(wood letteringとmetal type)
P.31
Underground Railway Block-Letter Bold 57 mm capital height
P.32
Walter Tracyによる文字の形の入れ替え
Johnstonデザインの3つの小文字の'g'
wood letteringの'g'とBerthold Wolpeによるイタリックバージョン
Walter Tracyバージョンと現在のBanks&Milesバージョンの'g'
P.33
Underground Railway Block-Letter Bold 61 mm capital height
p.34
UNDERGROUND roundel(円盤)
TRAMWAYSロゴ
大文字と小文字の存在感の違い(小文字)
大文字と小文字の存在感の違い(大文字)
P.35
Underground Railway Block-Letter Medium and Bold 65 mm capital height
P.36
Green Line roundel
Macintosh上で修正、保存されるようになったroundel、Logo
P.37
Underground Railway Block-Letter Medium and Bold 74 mm capital height
P.38
London Transportの飾り罫
P.39
Underground Railway Block-Letter Medium 98 mm capital height
P.40
Cap Height、x heightなどの比率
文字が太くなると、文字間の間隔も狭くなる例
文字が太くなると、小文字の高さも高くなる例
P.41
Underground Railway Block-Letter Medium 98 mm capital height
P.43
Edward Jonston(立った姿勢)
<仕様>
サイズ
本:380mm×515mm(幅×高さ)赤いビニールクロス(?)
ケース:400mm×545mm(幅×高さ)黒のビニールクロス(?)
重量
約4kg(ケース+本体)
用紙
Zerkall mould made, 225gsm
製本
Smith Settle, Otley, Yorkshire
テキスト
Banks&MilesによるNew Johnston Bookを使用し、
Apple Macintosh上のQuark Xpressでタイプセット
デザイン
Banks&Miles London Limited
<価格>
£295.00(¥52,805 £1.00=¥179.30換算、本・ケースの価格のみ)
<コンタクト先>
London Transport Museum
Covent Garden
London WC2E 7BB
England
メールオーダーカタログを希望の場合は、ハガキ等で上記住所に
Please send me a mail order catalogue と書き、
Name
Address
Country
を明記の上送ると、しばらくしてカタログが送られてきます。
(この本がメールオーダーできるかは未確認)
http://web.soi.city.ac.uk:8080/london/entertainment/museums/lt/lt.html
タイポグラフィクス ティー誌Vol.183、96年8月号のTypographica(p.11)のGill Sansの項にもJohnstonとGillのことがほんの少し書いてあります。
OZAWA, Yutaka 小澤 裕
e-mail : yutaka_o@ar.aix.or.jp
小澤さん、詳しい情報ありがとうございました(佐藤豊)
WorldFontCDの内容-------------------
●台湾ダイナラボ社のユニコードフォントセット(評価版)
日本語Windows95および日本語WindowsNTにインストール可能、た
だし、Windows95ではUnicodeがサポートされていないため、プログラミングをしないと文字が表示されない。
●インターネットブラウザーの多言語表示ツール「アジア・サーフ」(体験版)
インストール後、30日間の期間限定版。日本語、中国語(中国、台湾)をUS版や日本語のブラウザーやメールソフトで表示可能。
●MicrosoftInternetExplorer3.0とマルチランゲージパック
マルチランゲージパックを使うと、日本語、中国語(台湾)、韓国語を表示できる。
●Unicodeを使った外字処理仕様「XKP」(評価版)
無償配布を受ける方法-------------------
●以下のイベントにて名刺と交換
1996.10.02-07 ブックメッセ(ドイツ:フランクフルト)
4.1ホール C1118 MEBICブース
1996.10.25-26 読書博96---出版メディア展---(東京:御
茶ノ水スクエア)
JEPAブース
1996.11.18-22 コムデックス(米国:ラスベガス)
マルチメディア館 M6133 Japan Winconsブース
1997.01.23-26 国際ブックフェア(東京ビックサイト)
JEPAブース
●郵便を利用する
JEPAに社名、部署、担当者、電話番号などを書いたCD送付依頼を、FAX
(03-3239-2940)にて送付する。自由なフォーマットで構いません。
JEPAよりCDが送付されるので、CD同封の郵便振替用紙にて手数料2,000円を振り込む。(海外の場合はCD受領後、US$30の小切手をJEPAに郵送する)
このCDの内容についての問い合わせは事務局では行っておらず、どのような内容のCDなのかは、JEPAのホームページを見て下さい。
日本電子出版協会事務局
Tel.03-3234-2958
Fax.03-3239-2940
●文字フォントの流通・普及の公正化、取引の適性化および高品質フォントの普及促進上記の計画事業が終了したための解散としているが、平成書体の開発がとりあえず終了し、当初の目的が達成されたからだろう。
●高品質フォントの調査研究と開発
●異体字、字形のデータベース化、マルチメディア対応フォントの調査研究
約7000字の書体原字を制作するのには、莫大な費用と時間がかかる。それを書体を使用したい各関連業者が別々に作っていたのではどうしようもない。
結局、誰でもが利用できる新しい書体を創るために、文字普及センターが設立されたのだ。
書体ごとに開発会員を募り、会員が出資した資金で書体を開発し、出資した会員は完成した書体を無料で自由に使用できる権利を得る、という方式が適用された。
そして、以下の書体が開発された。
●平成明朝体 W3〜W9(リョービが制作担当)
●平成角ゴシック体 W3〜W9(日本タイプライタが制作担当)
●平成丸ゴシック体 W4・W8(写研が制作担当)
この3書体があれば、書体を内包するハード・ソフト製品をとりあえず開発できる。これ以上書体が必要なら、あとは自分たちでどうにかしなさい!ということだろう。
最後の開発書体になった丸ゴシックは、会員があまり集まらなかったのか?2ウエイトのみで終了したようだ。
また、これらの書体は、開発会員以外でも、普及センターと使用契約を結び、規定の使用料を払えば誰でもが利用できる。
普及センターは解散しますが、来年度からは平成書体のメンテナンスを主な事業とする「フォント開発・普及委員会(仮称)」を新設するそうです。
話は、Adobe、Apple、Netscape Communicationsの3社が2月に、共同でインターネットWeb上でのフォント関連機能を強化する HTML 拡張版(ver. 3.0)の開発を行うと発表した(BACK NUMBER 05/02 参照)ことから始まった。
その後、5月にAdobeはMicrosoftと共に、オープンなフォント標準フォーマット「Open Type」を発表、上記3社にMicrosoftを加え4社で「Open Type」の標準化作業を進めると表明。
そして今月、AdobeとMicrosoftの2社により「OpenType」が公開された。
Type 1とTrueTypeのフォント戦争も一段落し、日本ではアマチュアのTrue Type、プロ用のType 1(PS)という住み分けが漸く定着してきたところで、また「OpenType」という新しいフォント・フォーマットが出現してしまったのだ。
OpenTypeは、あらゆるOS上でType 1とTrueTypeの両フォントがサポートでき、ユーザーは異なる種類のフォントをインストールする必要がなくなり、Webドキュメントへの埋め込みと高速ダウンロードが可能になる。
これによりAdobeのType 1と、AppleとMicrosoftが使用するTrue Typeに分かれていたフォント市場を統合し、Web上でのフォント標準をも確立できることになるのだが、AppleとNetscape社が「OpenType」について何も表明していないのが気になる。
この2社がヘソをまげて、何年か前のフォント戦争のように、俺達は違うものを開発するなんて言い出さなければいいけど…。
フォントフォーマットのような基本的な技術は、企業間の競争や商売のことばかり優先しないで、少しはユーザの立場も考えて開発して欲しいものだ。
最近Adobeが正式発表した2バイトPS書体用?のCID(Character ID)フォントフォーマットにしても、現在市場に出回っているPSプリンタではうまく機能しないようだし(全部買い替えさせる気か)、今どき20%程度データ量が少なくなったり、出力スピードが速くなっても、メモリ価格の下落やCPUの高速化の前では、メリットは殆ど感じられない。
あ、Macintoshを使っている人は「GX FONT」もそろそろ意識しないといけないし…
パソコンを使うことで、生活が豊かになったり、仕事のストレスが減らせる…なんて、本当にいつのことやら。
「OpenType」の資料は下記のURLで…
http://198.105.232.4:80/truetype/fontpack/opentype.htm
資料 MacWEEK/Online Japan 05/12, 05/20, 09/13.
私がいままでにデザインしてきた「かな書体」では、上の棒が長いもの・短いもの・同じ長さのもの、すべての字形が使われているが、上の棒が長い字形は「墨東」だけだ。この書体は古い活字書体の骨格をヒントにデザインしたので、その字形に影響されているが、他の書体では上の棒が長い字形はどうしても私には考えられなかった。私は文字のデザインを本格的には誰にも教わらなかったので、多分、幼い時から現在までの私の周りの書体環境が大きく影響しているのだと思う。
「ま」の下の棒が長い書体を写研の書体の中から拾いだすと、ゴナ・石井明朝オールドスタイル・読売新聞ゴシック・読売新聞明朝・かな民友・岩田母型新聞明朝・アンチックなど、古い書体から新しい書体まで結構ありました(もっとあるのでしょうが調べ切れません)。
写研の人気書体、ゴナ・石井明朝オールドスタイルなども、「ま」の下の棒が長かったんですね。
このように、かな1文字でも書体によって、色々とデザインに差があります。
これからも、日本独自の「かな書体」の字形について少しずつ報告していきます。
書体製品にも作者名を表示する習慣ができて欲しい。
もちろん一部のフォントメーカーでは積極的に作者名を表示しているが、そのメーカーのすべてのフォントの作者名が表示されているわけではない。
フォントデータが自然に発生するわけはなく、必ず制作した人(または制作責任者)が存在する筈だ。どこの誰が作ったか判らないなんていう書体は、ズルイことをしたと言ってるようなものだ。
なぜ作者名を表示しないのか? 表示したら不都合があるのか? 他所から買ったり借りたりしたものかをハッキリして欲しい!(内容は同一の書体が、違う名前で数社から発売されていることもある)。
最近、ちょっと文句が言いたくなるようなフォントが目につく。
基本的な書体(明朝・角ゴシック・角ゴシック・筆文字など)が各フォントメーカーに揃ってきて、次にどんな書体を作るかというと、自分達でアイデアをださずに、書体メーカーとして老舗で書体保有数の豊富な、モリサワや写研(この会社はパソコン用には書体を提供していない)の書体デザインからアイデアを拝借し、新しいフォントを作ることもあるようだ。
また、あのフォントが結構売れてるようだから、ウチでも同じようなフォントを作って売れば儲かるとか、そんなレベルでフォントビジネスをしているメーカーや、目先の金銭のためには依頼者(フォントメーカー)の言うままに、匿名で書体制作に従事しているデザイナーがいるのも事実だ。
まるっきりそのまま複製したデッドコピーでない限り、私自身はとやかく言うつもりはないが、書体製品にも作者名を表示する習慣ができれば、無意味に似たような書体ばかりが増えるフォント業界に、もっと新鮮で魅力的なオリジナルフォントの風が吹き込むと思うのだが…。
そして最近は、本来のソフト以外にオマケ(以下バンドル)ソフトがたくさんついてくるものが目立つ。
特にグラフィック関連のアプリケーション・ソフトには、バンドルソフトがこれでもかというほどついてくる。
自由に使える写真、イラスト、テクスチャーなどと一緒に、日本語フォントも含まれていることが多い。
10万円前後の高額と感じるソフトならまだしも、Windows環境では1万円以下の、それも定価が6800円とかのグラフィックソフトに、日本語TrueTypeフォントが6書体もオマケでついていることもある。
私も消費者だから、安くて色々なものがたくさんついてくれば得をした気にはなるのだが、そのフォントは単独で買えば1万円弱するものなのだ。
そのバンドルされているフォントをすでに普通の価格で購入していたりしたら、かなり複雑な心境になってしまう。
自分の使いたい書体が2つもバンドルされていたら、フォント製品を買うより、そのフォントがバンドルされている、自分にとっては必要のないソフト製品を買ったほうが、よっぽど安上がりなのだから。
これでは、個別にフォントを買う人がバカを見る。フォントなんて個別に買う物じゃない、あんなタダみたいなモノ、と思われても仕方がないだろう。
ちょっと前までは、頭にHGとついているフォントがあちこちにバンドルされていたが、納入価格での厳しい競争があったと思われ、最近はDFがガンバッテ?いるようだ。
多分、納入価格は1書体100円以下(ヘタすると50円もアブナイ)と推定する?
独立した製品としてのフォントと、オマケについてくるフォントではイメージにかなりの差があり、将来そのフォントメーカーの存続に影響がでるかも知れない。
バンドル用にフォントを提供しているメーカーは、目先の収入が欲しくて(自社のフォントを広く認知させたいという大義名分もあるか?)安くバラまいているのだろうが、そのうちに、そんなメーカーのフォントをお金を払って買う人なんて、いなくなると思う。
逆に、どこにもバンドル提供していないフォントには、それなりの商品価値が残るということかな?