誰でも応募できるコンテストに出品して落選した作品を紹介するページ
忙しい仕事の息抜きに……ときにはチョット本気で……制作した作品たち
実際にはもっとあるのだが、いちおう原図が残っているのものだけ掲載した



渋谷109(2018)
(落選)

40周年を迎えたSHIBUYA109が、新ロゴマークデザインを募集した。
全国から10435件の応募があり、最終的にこの作品に決定した。

若い人たちが集まるファッションビルで情報発信の地、ということを意識して、自分なりにせいいっぱい若者向けにデザインした…。
「09」の並び方とか、文字末端を四角にするか丸くするかなど変えて4点制作した…。



読売新聞社ロゴ(2002)
(落選)

あの読売新聞が新しい社名ロゴを募集した(採用作はこれ)。
社名と新聞題字の両方とも変更すると募集要項に書いてあった気がするが、題字は変更せず今も古いものが使われている。じつは社名も古いまま使っている場所もあるようだ…。

幼い頃から親しんでいた新聞なので、かなり力が入った。
一番上の作品は、この数年前にモリサワ賞に応募した天山書体のデザイン
二番目は、その骨格を利用して各エレメントに変化や強弱をつけたもの。
三番目は、さらに角の部分に墨溜まり処理を加え、長い歴史や伝統を表現した…。



横浜博覧会シンボルマーク(1989)
(落選)

横浜博覧会(略称:YES'89)は、1989年に横浜みなとみらい21地区で、横浜市制100周年・横浜港開港130周年を記念して開催された(採用作使用例)。
このシンボルマークの募集は、一般人が応募しやすいようにハガキでの出品のみとされていた。
後日、横浜のどこかで全応募作品の展示が行われた記憶がある(知人が君の作品見たよ…と連絡くれた)。

未来都市・横浜を、誰でも知っている巻貝の形とCREATION(必須テーマだったような?)の頭文字「C」でデザインした。
世界中の海に生息し親しまれている巻貝は、国際港横浜を意味する。
巻貝が成長し大きくなる姿は、文化・産業の発展を意味する。
成長とともに高くなる巻貝の頂点は、文化・産業の質の高さや向上性を意味する。
また、やわらかい内容物を保護する巻貝の堅い殻は、横浜の文化・歴史・人間を守るすばらしい環境を意味する。



神戸芸術工科大学?シンボルマーク(1988)
(落選)

JAGDAの会報によって、このコンテストを知らされた気がする。
手元に記録が見当たらないし、いまネット上を探しても該当する情報が見つからない…。

丸の中央に白い「K」の文字を置き、その周囲に「演劇・美術・音楽・建築など」の芸術を象徴する要素をイラスト化して配置した。
自分としては面白いものができたと思ったんだけど…。



JAAマーク(1988)
(落選)

日本広告主協会が1988年に募集したので応募。このときの採用作は見つからず…。
2007年に日本アドバタイザーズ協会と改名した時、またマークを変えて今はこれが使われているようだ。

他にも色々と考えたのだが、既成の書体を使ってJの文字に日本の国旗をハメ込んだこの作品が自分では気に入って出品したようだ…。



アフリカ自然保護ポスター(1984)

 

日本アフリカ協会(たぶん)の主催で、JAGDA会員を対象にアフリカ自然保護ポスターデザインコンテストが行われ、この2点を出品した記憶がある(資料が残っていない)。

動物は好きだし自然保護にも興味があるから、何か役に立ちたいと出品を決めた。
しかし、締め切りまでの時間が少なく、ポスターを印刷物として制作するのは間に合いそうもない。
手描きするのが一番早そうなのだが、当時は生活のための仕事が忙しかったので、なるべく時間のかからない方法で制作することにした。
サイズはB1だったかな。木製パネルに背景となる紙を水貼り。
HELP AFRICAの文字は、車などに貼るレタリングシートを使った。
小さな日本語の文字は、写植で印字したものをインスタントレタリングに加工して使った。
地球とキリンのイラストは、ポスターカラーで手描き。
包帯から滲み出る血の色のアフリカ図形は、粘着性カラーシートを切り抜いて貼り付けた。
出品後の記録が残っていない(現物も返却なし)。どこかで一定期間は展示されたはずなのだが…。



大阪国際デザイン・フェスティバル(1982)(落選)

国際デザイン交流協会が「大阪国際デザイン・フェスティバル」のシンボルマークを募集した(応募要項)。
採用作品はこれ(たぶん)。

開催地大阪の「大」の文字を中心に、立方体がいくつも絡みあった造形。
各立方体は、文化・デザイン・産業・国・人間を表し、それらが絡みあうことで国際交流をも表す。
そして、実際にはありえない不思議な全体像で「デザインの可能性」を印象づけた(2点出品)。



自転車月間シンボルマーク(1981)(落選)


この年の5月に「自転車月間推進協議会」が中心となって「自転車の安全利用の促進及び自転車駐車場の整備に関する法律」が施行された 。
ということで一般からマークを募ったので応募した。
実際に採用になった作品はこれで、現在も使われているようだ。

郵便ハガキでの応募だったと思う…。
ハンドルとサドルに小鳥を留まらせたデザイン。
スピードを出して走るばかりでなく、たまには自転車から降りて自然とともにゆっくり過ごそう…というメッセージを込めた。
いま気づいたが、サイクリング(cycling)の頭文字「C」が含まれている(笑)。
自転車月間の文字を入れるスペースのために下部を水平にカットした。



SONYロゴタイプ(1981)(落選)

この年、ソニーが世界中から自社のロゴタイプを募集した(当時の新聞広告)。
最優秀作には$50,000、2位が$10,000、3位で$5,000という賞金額も話題となり、世界中から7182名が応募した。
そして結果発表…
その広告には、小さな文字で「ソニーは、ロゴタイプデザインを変更しないことに決定しました」と記されていた…。
デザイン業界には「最初から変更の意思などない企業キャンペーンの一種では…」などの意見もあった…。

ソニーと同列の世界的企業や同業他社のロゴをたくさん収集してからアイデアスケッチを始め(とりあえず2枚掲載)、結果的にこのデザインを提出した。
それぞれの文字のカーブは、そのころちょっと話題になっていたスーパー楕円の影響を受けているかも…。
そして線画の角部分に少しだけ墨溜まりのような濃い部分を作り、イメージが単調にならないように気を使った。
35mmフィルムのスライドで提出という応募規定があり、ちょっと苦労した思い出あり…。



神戸ポートアイランド博覧会シンボル(1979)
(落選)

神戸ポートアイランド博覧会は、神戸港に造られた人工島ポートアイランドを会場として、1981年3月20日から9月15日まで開催された。愛称は「ポートピア'81」。
採用作品が使われている実際の入場券

世界中の海に生息し親しまれている巻貝を斜め上から見た形。
巻貝がスパイラル状に成長する姿は文化の発展を、高く育つ頂点は文化の向上を表す。
また、柔らかい内容物を保護する硬い殻は、文化・歴史・人間を守るすばらしい環境を意味する。



製図器具ブランド(1977)(佳作入選)

「ロットリング」という名に代表される製図器具(正確にはニードルペンと言うのかな)のブランド名。
当時の日本には他に「ステッドラー」があったが、第三の勢力として六桜商事が輸入したブランドが、米国K&E社のLeroy。
話題作りのためか、その日本語ブランドロゴを公募したのだ。
採用になったのは、この図版の最上部の作品(金賞:佐藤正治・銀賞:森山政信・銅賞:宮崎徹)。

線を描く道具だから、ロゴも線で表現しようと考えた。
ペン軸などに刻印されることを考えて、あまり細い線は使わずデザインした。
また、広告やリーフレットなどでも目立つようなイメージを意識した。



60回二科展 商業美術部門 ポスター(1975)(準入選)

日美展* で知り合った少し年上の知人が、この展覧会に出品して良い結果を出していた。
そこで私もと安易に出品したのだが、結果は準入選(作品集の末尾に名前だけ掲載)という哀しいものだった…。

アルミホイルを使った新しい料理法をでっち上げ、それを解説した本のポスターという設定。
New Cookbookの文字は、当時作成したばかりのNoodleを使用。
B1サイズの木製パネルに蛍光ピンクの紙を水張りし、文字はポスターカラーで手描き。
発泡スチロールを削って作った食材を模した半立体にアルミホイルを被せて、背景に貼り付けた。
この団体の展覧会に出品するのは初めてで、知らないことばかり…。上野の美術館に搬入しに行ったんだったかな…。
(当時の写真プリントから複写したこんな低画質の画像でごめんなさい)

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